賃貸をオモシロク
『賃貸をオモシロク』
ペリカンビルの賃貸で入居希望の方から色々な要望がでます。
その中でもたまに聞く要望が「このビルに住めませんか?」というものです。
「お風呂とかないですよ、、、」
「はい、大丈夫です。」
皆さんの発想はいつも創造的です!
世の中は空き家対策が大きな課題です。
今回「千秋の家」の改修計画では空き家対策に向けて自分たちなりのチャレンジです。
築58年、約20坪の平屋を魅力ある賃貸にするプロジェクトです。
1.最低限の予算で家を直して賃貸建物として貸し出すこと。
2.借り手をコミュニティーの広がりを通じて探すこと。
今回プロジェクトに協力してもらった太田さんは自分も同じような古い平屋を改装して住んでいます。その時のアイデアや大家さんとの考え方の違いを参考に計画を進めました。
予算をかければ魅力的になる訳ではありません。例えば畳を新品に交換したとしても板張りに改装したい人は新品の畳を捨ててしまうことになります。照明器具やクロスもこれでなければ、、、と思うことも。
建物の立地や規模、たたずまいを見極めて、ものすごく具体的に使ってくれる人を想像しました。
そして自分だったこんな「賃貸」が欲しいと思う感覚を信じて計画を進めます。
千秋の家では「住む」ことを最終的にはあまり執着せず、アトリエや事務所など家以外の作業スペースとして方向を進めました。住宅だと断熱などの快適性も考えないと折角気に入って入居してくれた方も冬に体調を崩して出ていってしまうかもしれません。
又、2の借り手をコミュニティーの広がりで探すことにも賃貸のメリットがあります。
ペリカンビルの賃貸でも約5年で全ての入居者さんが変わっています。新しい入居者さんはビルに来たことがあったり、元の入居者さんの知り合いだったりしています。
賃貸を考える時は次に入りたいなと思う人にたくさん集まってもらうことが大切だと実感しています。
家主さんには改修工事が完成したら、ここでイベントをやりましょうと提案しました。
この建物に興味を持ってくださる方の周りには同じ感覚の方がいて下さるからです。
DIYの『余白』を大きく残しつつプロの部分の工事を終えた「千秋の家」。
ペリカンビルでつながりのある方数名に写真をお送りしたら。
なんと!
早速、入居希望の方が声をかけてくれました。
今後はあたらしく「千秋の家」を借りて下さる方とイベントを企画したいと考えています。大家さんのためにもなる未来につながるイベントです。
賃貸をオモシロク。
「千秋の家」をやってみて今後もチャレンジしたい分野だと思いました。